 |
労働保険・社会保険 Q&A |
| |
|
| 1. 労災保険 |
|
| Q |
建設業を営んでいるが、当社が下請の工事現場で、当社社員が労働災害で負傷した。元請担当者が不在であったため、未だ元請には事故の報告をしていない。以前、同業者から「元請に迷惑をかけることになるので、別の自社現場で負傷したことにして労災手続をしたほうが無難」と聞いたことがあるが、そのようにして大きな問題はないのだろうか? |
|
 |
A. いわゆる「労災かくし」として労働安全衛生法、労災保険法等の関係法令に違反する行為となる。発覚すれば元請負人も巻き込んだ問題となり、刑事罰を受ける可能性も高い。直ちに元請負人に報告し適正に手続きをおこなったほうが良い。 |
|
|
| Q |
社員から業務中に負傷したとして労災申請の申し出があったが、事故の状況に不可解な点があり、負傷の原因が業務中の災害によるものか否か判然としない。労災申請の事業主証明はどのようにしたらよいのだろうか? |
|
 |
A. 労災保険の保険請求は、請求人は被災した本人であり、事業主は事実関係を証明する立場となる。業務に起因する傷病か否かの判断は、労基署がおこなうので、事業主として把握できるだけの事実関係を記載すればよい。なお、死亡災害等の重大災害で本人(遺族)からの民事上の損害賠償請求が予測される場合には、予め専門家に相談のうえ事実証明をおこなったほうが良い。 |
|
|
| Q |
サービス業のため、労災事故など無いと思い労災保険加入手続きを怠っていたが、従業員が業務中にケガをしてしまった。これからでも労災保険の手続きをして給付を受けたいのだが可能だろうか? |
|
|
 |
A. 労災保険は被災労働者の救済を目的としているため、事業主の過失、故意により加入手続きを怠っていた場合の労災であっても保険給付はおこなわれる。ただし、当然に遡及して労働保険料を申告納付しなくてはならない。なお、再三是正指導を受けながら故意に手続きを怠るなど、悪質であると判断されれば、保険給付に要した費用を徴収され、刑事罰を受けることもある。 |
|
|
|
|
| 2. 雇用保険 |
|
|
|
| Q |
前職のある社員を採用したが、雇用保険被保険者証を持っていない(交付を受けていたか否かも不明)場合、資格取得手続きはどうしたらよいか? |
|
|
 |
A. 前職で雇用保険被保険者だった場合は、同一の被保険者番号を使うことになるため、履歴書等を持参して本人の職歴とハローワークの被保険者記録記録を照合のうえ資格取得手続きをする。 |
|
|
|
|
| Q |
自己都合で退職する社員がいるが、本人から「失業給付を早く受けたいので離職理由を解雇にしてほしい」との要望があった。応じてよいものか? |
|
|
|
A. 応じてはいけない。離職票に虚偽の記載をし、本人が不正に失業給付を受けることがあれば、本人だけでなく事業主も責任を問われることになる。なお、形式上は自己都合退職であった場合でも、事業所の移転により通勤が困難になった場合や賃下げにより転職をせざるをえなくなった場合など、やむを得ない事由で退職を余儀なくされたような場合には失業給付の支給日数や支給制限が異なる可能性が生じるため、離職票の離職理由欄にはその旨を含めて記載する。 |
|
|
|
|
| Q |
社員が退職することになり、離職票を作成しようとしたところ、総務担当者のミスで入社時に資格取得手続きを怠っていたことが判明した。どうしたらよいのだろうか? |
|
|
|
A. ハローワークに賃金台帳、出勤簿、労働者名簿等を持参し遡って取得手続きをする。ただし、遡ることが可能なのは2年間に限られるため、2年以上勤務期間があり、失業給付の日数等が減ってしまうなど、本人に不利益が生じる場合については、事業主側で差額を補償する等の対応を検討せざるを得ない。 |
|
|
|
|
| 3. 社会保険 |
|
|
|
| Q |
社員を採用したが、年金手帳を持っていない(交付を受けていたか否かも不明)場合、資格取得手続きはどうしたらよいか? |
|
|
|
A. 年金制度に加入しているが年金手帳を紛失しただけなら手帳再交付申請書を同時に提出する。加入が無い場合は新規に基礎年金番号を取り年金手帳の交付を受ける。どちらの場合も、加入記録と照合する必要が生じる可能性があるため、履歴書等の職歴がわかるものを持参する。
|
|
|
|
|
| Q |
退職後、再三にわたって督促しても健康保険被保険者証を返却しない社員がいるが、資格喪失手続きはどうしたらよいか? |
|
|
|
A. 被保険者証回収不能届を添付して喪失手続きをする。なお、退職日以後も被保険者証を所持しているだけなら実害は無いが、被保険者証を使用して療養を受けるなどしていると後日、療養費を実費精算しなくてはならず本人に面倒な問題が生じる。 |
|
|
|
|
| Q |
業績不振のため社員の同意を得て賃下げをしたが、社会保険料が4ヶ月目まで下がらないため不満が出ている。すぐに標準報酬月額を下げることはできないのか。 |
|
|
|
A. 固定的賃金が3ヶ月連続して一定以上変動することが月額変更の要件となるので、これ自体はやむを得ない。一度、雇用関係を完全に終了させ、後日、新たな条件で雇用すれば取得月から新たな標準報酬月額を届け出ることが可能となるが、それが単に社会保険料を下げるためだけの形式的なものであり事実上の雇用関係が続いていれば違法行為となる。 |
|
|
|
|
| Q |
社会保険料を負担したくないという理由で、社会保険への加入を拒否している従業員がいる。本人から自己責任で加入しない旨の念書をとり、このまま放置しても会社の責任が問われることはないか? |
|
|
|
A. 適用基準に達していれば強制適用となるため、本人の意向の如何にかかわらず適用しなくてはならない。念書のようなものがあっても、法律上の事業主責任は免れることはできないものと考えられる。 |
|
|
|
|
| Q |
試用期間を3ヶ月間設けているが、試用期間中に退職してしまい本採用に至らない社員が多く、社会保険の得喪手続きが煩雑になり困っている。本採用になってから取得手続きをすることはできないか? |
|
|
|
A. 試用期間中であっても、その後の期間と雇用関係が継続しているため資格取得手続きはおこなわなくてはならず、本採用日をもって取得日とすることはできない。 |
|
|
|
 |